従来の制度からの変更点

介護職員基礎研修からの変更点と介護職員初任者研修とのつながり

実務者研修は、従来の制度による介護職員基礎研修という資格と同等の位置づけの研修です。
同等とは言え、多くの変更点があります。

 

変更点

 

まず、一番大きな点が、医療的ケアの講義と実技演習が加えられたということ。
それから受講時間の増加や、資格としてではなく介護福祉士の試験を受けるためには修了することが義務付けられた研修になったことです。

 

また、介護福祉士の受験を前提にした研修ですから、そのレベルも自ずと上がっています。

 

医療的ケアに関する講義・演習の追加

医療的ケアについては、直接人体へ行う演習までは行いません。
ですが、実際に利用者さんを相手にした実地演習が、業務を行うためには必要となります。

 

その実地演習を行うにあたり、この実務者研修で行う基礎的な演習を修了している必要があります。
やはり生身の人間へ直接ケアを行うためには、念には念を入れた多くの研修が課されるということです。

 

【参考】

 

この医療的ケアに関する研修が従来の基礎研修に加えられたため、結果的に研修時間としては増加したということになります。
この医療的ケアの追加の影響で、受講料も値上がりする傾向にあるようです。

 

介護福祉士の受験資格としての研修

新制度下では、介護福祉士でも医療的ケアができる状態にすることを目的としています。
そのため、旧制度で実施されていた実技試験やその免除のための介護技術講習会が廃止され、医療的ケアに関する基礎的な演習が組まれた実務者研修の修了が義務化されました。

 

このことによって、実務経験を受験根拠とする介護福祉士の志願者は、すべての人が実務者研修を修了しなければならない状態になっています。

 

【参考】

 

従来は無資格者やヘルパー2級取得者であっても、3年以上の実務経験があれば受験できました。
そのため管理者としての知識を持たずに介護福祉士になってしまう人もいて、介護福祉士の業務にそぐわないレベルの人もいたようです。

 

新制度では、基礎的な資格は初任者研修に一本化し、その上で実務者研修を義務化することで、介護福祉士に挑戦する時点で、ある程度のレベルを確保するという意味も持った研修となりました。

 

介護職員初任者研修とのつながり

介護職員初任者研修は、介護人材としてのキャリアのスタートですが、その先には、

  • 実務者研修
  • 介護福祉士
  • ケアマネージャー

などの資格があります。

 

ここでは、その中で「初任者研修で学ぶこと」実務者研修で学ぶカリキュラムとが、どのように関連しているのか?
ということを紹介していきたいと思います!

 

初任者研修と実務者研修

 

初任者研修で学ぶ10項目と実務者研修との関連性

初任者研修は以下1〜10の項目に分かれています。
下記に、

  • それぞれの項目の内容
  • 実務者研修で学ぶカリキュラムとのつながり

を合わせてまとめていきます。

 

(1)職務の理解

これから介護を目指す人にとっては本当の入口になるので、

  • 介護とはどのような仕事なのか
  • どんな介護現場(職場)があるのか
  • 介護サービスを受けるための仕組み

など、基本的なことについて学びます。

 

実務者研修の「人間の尊厳と自立」につながっています。

 

(2)介護における尊厳の保持・自立支援

介護の理念であり、根幹的な部分でもある『尊厳の保持』や『自立支援』について学びます。

 

こちらも実務者研修の「人間の尊厳と自立」につながっています。

 

(3)介護の基本

介護は多職種との連携によるチームケアであること、その中での介護職の役割の確認、職業倫理、介護における利用者の安全、介護職の安全等について学びます。

 

実務者研修の「介護の基本」につながっています。

 

(4)介護・福祉サービスの理解と医療との連携

介護・福祉サービス(制度)や医療との連携やリハビリテーション等について学びます。

 

実務者研修の「社会の理解」につながっています。

 

(5)介護におけるコミュニケーション技術

利用者とのコミュニケーション技術やチーム内でのコミュニケーション技術等について学びます。

 

実務者研修の「コミュニケーション技術」につながっています。

 

(6)老化の理解

老化に伴うこころとからだの変化等について学びます。

 

実務者研修の「発達と老化の理解」につながっています。

 

(7)認知症の理解

認知症介護における基本的なことについて学びます。

 

実務者研修の「認知症の理解」につながっています。

 

(8)障害の理解

各障害の基本的な介護について学びます。

 

実務者研修の「障害の理解」につながっています。

 

(9)こころとからだのしくみと生活支援技術

要介護者のこころとからだのしくみや具体的な(実技)生活支援技術、生活支援技術の総合演習(介護過程)等について学びます。

 

実務者研修の「こころとからだのしくみ」と「生活支援技術」「介護過程」につながっています。

 

(10)振り返り

研修のまとめと今後の継続的な研修、キャリアパスについて学びます。
実務者研修を含めた、今後の資格の取り方についても学びましょう!

 

初任者研修に求められること

初任者研修では、介護業界でずっと働いていく上で必要な知識・技術のうち、基本的な部分の習得が求められることになります。
介護人材のキャリアのスタートということで、在宅・施設で働く上で必要となる基本的な知識・技術を修得し、指示を受けながら、介護業務を実施できることが求められます。

 

まず何事につけ勉強するさいは、主体的な姿勢で臨むことが重要です。
どんな研修でもそうですが、さまざまな講師の方が講義されます。

 

中には自分と合わないなぁと感じられる講師の方もいらっしゃるかもしれませんが、学びの主体は自分自身です。
主体的な姿勢であれば、どんな講師の方でも学びを得ることができます。

 

主体的になるには予習が一番です。
ざっとでもいいので、事前に目を通しておくと、講義時の学習効果が上がります。そうなると勉強は楽しくなります。

 

研修の全体像の把握

また講義ごとの予習も大事ですが、お勧めは最初の予習で目次を読むことです。
学習中には、今どこを学んでいるのか分からなくなることがよく起きます。

 

講義の中やテキストの中で迷子になってしまうのです。こうなると学習意欲が低下してしまいます。
ですので、まずは目次を読んで、テキストの全体像を把握することをお勧めします。

 

初任者研修の予習と全体像を把握したうえで当日の講義に臨めば、講義内容も頭に入りやすくなります。
このように学習内容をインプットしていきましょう!

 

インプットとアウトプットを繰り返す

学習後は、復習が重要です。学んだ箇所をもう一度読んで、書いてまとめることで、アウトプットしていきます。
そうして初めて自分のものになっていきます。

 

このインプットとアウトプットの繰り返しが何を学ぶにしても、身に付けるために必要な方法といえます。